クラ・うら・俱楽部~美しき青きドナウの場合①

ワルツ王と呼ばれるヨハン・シュトラウス2世『美しき青きドナウ』について2回に分けてご紹介します。ググってもなかなか出てこない裏側をお楽しみください。

ヨハン・シュトラウス2世の『美しき青きドナウ』。2世というからには1世たる父親もいます(2回目でお伝えします)。1867年に書かれたこの作品は第二のウィーン国歌と呼ばれるほど親しまれ今や世界的な名曲といっても過言ではありません。ブラームスやワーグナーといった音楽室の強面たちも愛したと言われるこの名曲、早速NHK交響楽団による演奏をお聴きください。

良い曲ですねぇ。個人的にこういったウィンナワルツを弾くときは”ザ・美声”といった音色を大切にしています。もう声を聴くだけで落ちちゃうようなエルヴィス・プレスリーとか大自然に連れていかれるサラ・ブライトマンとか麗しい岩崎宏美さんといったイメージ?この世には美しいものしかないんだ!と思い込むような音色です。

では、2分28秒あたりからの第1ヴァイオリンにご注目下さい。

かの有名なこのメロディ。合いの手も第1ヴァイオリン群が弾いているのがお分かりでしょうか?

何と言っても、このふくよかな美しいメロディを弾いた直後に自分で合いの手を打つ!これを1人で弾けと言われたらとてもイヤでイヤでイヤで仕方ない作りです。

小さい音量ながらたっぷりとした音色で楽器を鳴らしたいこのメロディ、その直後軽い軽い合いの手に切り替え、またすぐ次のメロディ!完全に一人二役、間の休みが短いことが恨めしい。でもこの合いの手がいいのよ、合いの手が!正に伊達男と伊達女の世界、映画のスクリーンでしかお目にかからないような美男美女っぷりを音で魅せるのがオケの商売です。良かったぁ、これがソロじゃなくて。チャカチャカした超絶技巧より実はこういうお洒落を演出することのほうがずっと難しいのよ……1人じゃできないこともみんなで一緒ならできる!……と安心したところで次回に続きます。

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